千思万考 純情ロマンチカ 忍者ブログ
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純情テロリスト「物好き」



未だに何故忍が自分なんかを好きだというのか不安に思う宮城








続きもしくは下に下がってお読みください。






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純情テロリスト「嫉妬」




最近忍の様子がおかしく部屋を訪れたら、
部屋に落ちていたイヤリングを見つけた。
一応R-18です。









OKの方のみ、続きもしくは下に下がってお読みください。













「好きなんだっ」

「だ〜か〜ら〜、お前はなんなんだよっ!教師をからかうな!!」

「からかってねぇよ!」

転校してきたテロリストは毎日のように奇襲をかけにきている。



『運命と責任』



「中槻いい加減、下校時間過ぎてるんだから帰れ!」

ここ国語準備室に理事長の息子であり、俺の担当クラスの生徒、中槻忍は転校した日から毎日のように通い続ける。

そして部屋に入り開口一番に『好きだ、付き合え』と言ってくる。

街中で告られた時はいたずらで、その場だけで終わったと思ってた。

なのに毎日のようにコイツはくる。


「庸もまだいるんだろ。だったら俺もいるし。」

「“茨城先生”。何度言ったらわかるんだ。おれは教師だ、敬意をはらえ敬意を。」

教師並みに注意をすると中槻は怒ったように膨れた。まぁ俺は教師なんだが。


「はいはい、わかりましたよ“茨城センセ”。じやぁまた明日な庸♪」

「あ、コラまた名前で!」

言い去るように中槻は部屋から出ていった。
毎日アイツがくるせいで全く仕事が進まない。
いったい今何時だ?

時計を見ると21時を過ぎていた。

時計を見るや否や、俺は帰り支度をし部屋から飛び出していた。

「中槻!」

正門へと歩く後ろ姿に声をかけた。

「庸どうかしたの?」

寒そうに鼻を真っ赤にする中槻を見て、少し可愛いと思ってしまう。

待て!俺!
いったい何を考えているんだ!
可愛いってなんだ!
こいつは男だそ!それに生徒だ!

生徒…まぁ、教え子として可愛いなら……まぁいいのか?

「ほら中槻、遅いから送ってく。」

そう言って車の助手席に乗せる。

「ホント!やった。」

まぁた、嬉しそうな顔しちゃって。

俺はいつから生徒に甘くなってしまったんだ。

遅くなる日は今日のように家まで送るのが常になっている。
生徒をこんな遅くに帰すのが気が引けるだけだっ。
そうだ、そうだ。

「じゃぁ中槻、明日遅刻するなよ。」

「あんたもな。」

はいはい、と中槻は手を振りながら家に入っていく。




最近思う、中槻忍という生徒は意外と人当たりがいいと。

最初は転校してきたばかりでクラスの奴らと仲良くやれるか心配だったが、一週間もしないうちにクラスに溶け込んでいた。
これなら俺のクラスでなくても良かったんではないかと思うが、今更クラスを変えるなんてできないから考えるのも馬鹿馬鹿しいが。
まぁ、クラスのやつと仲がいいのはよろしいことだ。
このままクラスの女の子とでも恋をしてくれればいいんだが。

ズキッ

なんだ?
今、胸の辺りが痛んだような……

それになんか中槻が他のやつと話してると胸がムカムカするような……


「おい、忍聞いたぞ!お前また他のクラスの女子に告られたんだってな!」

「お前、そんなのどこで聞いてくんだよ。」

「しかもミキちゃんだと〜〜羨ましすぎだ!」

「俺、狙ってたのに〜」

「狙ってたって……」

「んで?付き合うのかよ?」

「付き合わねぇよ。」

「はぁ?!お前フるの何人目だよ!!」

「そう言われても……」

「俺に少しは分けろ〜〜」

「おわっ!抱きつくな!っつか分けろって何だよ!」


「お前らうるさいぞ!それと中槻、国語準備室にこい。」

昼休みにクラスに顔をだしてみたら、中槻が友達と楽しそうに話してるのをみた。

それだけならまだしも、吉田が中槻に抱きついてるのを見て怒鳴っていた。




「どうかしたの“茨城センセ”」

「お前、朝提出の課題出してないだろ。」

「放課後だすよ。」

「お前な、頭はいいんだから、課題くらいしっかりしろよ。」

俺は苛々している。
それは相手も気付くほどに。

「ほ、放課後、あんたに会いに行く口実くらい作ったっていいじゃん!」

口実?
そんなんなくてもいつでも来てるだろ。
それに口実がなきゃ俺のとこにこないのか?

いや、そうじゃなくて……

「お前は何で俺なんだ?」
「は?」

「だから、お前はなんで俺なんかが好きなんだよ。」
「あんただからだよ。」

意味がわからん。
俺だから?俺のどこがいい?

あ"ー苛々する。

俺が好きなら他のやつにいい顔してんなよ。

「あんたは覚えてないと思うけど……あ、いや何でもねぇ」

「ん?何だよ、言いたいことがあるなら言えよ。」

「なんでもねぇ!とにかくあんたは俺の運命なんだ!責任とれっ」

「責任ってなんだ!」

「だから…え?…あ……ふ、ん……」

苛ついて、中槻の言葉もまともに聞けなくて、口を塞いでいた。





***************************
愛テロ「運命と責任」を読んでいただきありがとうございました!!
忍ちんが「茨城」と呼んでいて違和感を覚えました。
だって宮城は宮城だもん!!笑
で、「庸」と呼ばせてみました。
なんか萌た(笑
変態でごめんなさい。。。



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純情テロリスト「マフラー」









続きもしくは下に下がってお読みください。












中槻が来なくなりました――――




『好きになってみようと思った。』




あ゛ーーー!!
俺は教育者として失格だーーーーー!!
苛々してたからといって、生徒にあんなことをっ!

って苛々してやることでもないっ

あの時の俺は何を考えてたんだ!?

あいつが他のやつと一緒に楽しそうにしてるのを見て、それが無性に腹立たしかった。

なんだ?
この気持ちは……
特に最近はあいつの事ばかり考えてしまうというのに…

これじゃぁ、なんかあいつにメロメロみたいじゃないか。

メロメロ?


「メロメロってなんだーー!!」

「失礼しま……あ゛ーー茨城先生何やってるんですか?!!!」

国語準備室の資料や本がバラバラ落ちるなか、部屋に入ってきた中條宏樹が叫んだ。

「まったく先生はいつもいつも物にあたるんですから!」

そうブツブツ言いながらも、中條は落ちたものを元に戻してくれる。

「俺、知らないもーん。」

「もん…てあんた……」






「先生どうかしたんですか?」

「いや、まぁ……なんだ俺、教師やってていいのかなって思い始めて…」

「はぁ?」

「あ、その、なんだ…気にせんでくれ!ただの気の迷いだ!!ハハハハハ……」

「はぁ、そうですか…。まぁ悩んでるようでしたら、自分のやりたい方にすすんだ方がいいですよ。あとあと後悔しても遅いですから。はい、先生頼まれてたものです。」

「ん?おぉ、サンキュー。」

中條は俺に渡す資料をおいて部屋から出ていった。





後悔といってもなぁ。

中槻のことをずっと考えてるのはこの際認めよう。

だけどあいつは生徒だぞ。

俺はあいつと付き合いたいとか、そんなこと思ってるのか?

いや……それは違う気がする。

恋愛感情があるか微妙だ…
あいつのことは生徒として見てるし。



中槻が部屋に来なくなって、もう数週間。

あと少しで春休みに入ってしまう。
授業中も目を会わせようとしない、廊下ですれ違っても俺のことを教師の一人として挨拶をしていく。

課題だってしっかり提出している。
あいつと関われることがなくなった。


「今日は、進路調査を行う。うちはエスカレーター校だが、他に進学もあるぞ。とりあえず現状での調査だから、あと1年存分に悩め。」


「俺、ここの高校でいいしー」

「私もー」

「お前ら世界は広いんだぞー。ここの高校に収まらなくたっていいんだぞー。ほらそこ相談しない。自分で書けー」


中槻はクラスが騒いでるなか、静かに窓の外を眺めていた。
もう進路調査表も書き終えたのか裏にしていた。

(あいつ、もう書き終えたのか。まぁ、そのまま進むのかな?)






「えーと、こいつはそのまま進学、こいつもこいつも…おぉ、あいつはS校志望か。」

回収した調査表を整理していた。

「ん?だれだオーストラリアなんて馬鹿な事を書いたのは?名前、名前っと………え……」

第一志望にオーストラリアとだけ書かれた調査表には中槻忍と名前がかかれていた。


オーストラリア?
あいつはふざけてんのか…

また、俺にかまってほしいとかか?

あぁ、まぁそうかそうか。

はははは、俺が気にやむこともなかったな。





進路調査から日がたち、あと一週間で春休みというとき。

「茨城くん、ちょっといいかね」

「理事長、どうかしました?」

「君には、息子のことでいろいろすまんな。急なことで驚いただろ。まったくあのバカ息子は。」

「何かありましたか?」

「え?聞いてないかね。あいつ明日の便でオーストラリアに戻るらしい。」

「オーストラリア…ですか?」

「あぁ、留学先だったものでね。」

理事長は“すまんね”と言って去っていった。

オーストラリアに戻る?

何故だ?

あの進路調査は冗談じゃなかったのか?


中槻――――


どこだ、どこにいる?!

まだ靴はあるから校舎にいるはず。

校舎中を探したが、どこにもいなかった。
もしかしたら国語準備室に来るかもしれないと思ったが、来ていなくて。


もう帰ってしまったのか


――あとで後悔しても遅いですから――


不意に中條の言葉が過る。
たしかに今、少し後悔している。
“何が”かはわからないが、心がそう訴えている。

2階の窓から中庭を見たら、そこには噴水のとこに座ってる中槻の姿があった。

「中槻っ」

2階から呼ぶとビクリと反応し、逃げようとしていた。

「中槻!逃げるなよ!」

そう言うと中庭まで急いだ。
中庭に行けば、まだ中槻の姿があり安心する。

「中槻…」

「ここ…さ……」

中槻が静かに話始めた。

「ここ、あんたと俺が初めて会った場所なんだ。」

「…ここが?」

学校の中庭で?
こいつとあったのは、街で話しかけられたのが初めてだと思ってたが…

「あんたは忘れてると思うけど、ここであんたがまだ小学生だった俺が中学生に苛められてる時に助けてくれたんだ。それから何度も街ですれ違うし、運命なんだって思った。」

俺が助けた?

記憶にない……

うちの生徒が苛めをしてるのなら止めるのは教師として当たり前だが……


だけど、あいつがそんな前から俺を想ってたなんて、正直嬉しい。


「でも、もうあんたに迷惑かけないから…」

その言葉におれば驚いていた。


――後悔しても遅い――


――自分のやりたい方に進んだほうが――


確かにそうだ。

さっきだって僅かに後悔していた。
これでこいつがオーストラリアに行ってしまったら、俺はどのくらい後悔するだろう。

きっと、こいつのことばかり考えてしまうだろう。

だったら俺の進みたい方へ――

じゃぁ、と立ち去る中槻の後ろ姿に声をかけていた。


「中槻、まだお前の事を好きかって言ったら正直わからない。だけどお前のことを好きになってみようと思った。」

「…………」

「それじゃぁダメか?」


“ダメか?”なんて聞いても、涙に堪えているこいつを見たら答えなんか分かっている。

「庸っ」

涙を溢れだしながら、中槻は抱きついてきた。

最初は邪険にしてたが、中槻が傍にいなくなって、正直寂しさがあった。

後悔なんて実は自分への言い訳で、こいつを離したくなかっただけかもしれない。



中槻忍

そいつは、俺中の押さえてたものを壊し、俺を少しずつ変えていく小さなテロリストだった。




第一部完



*********************************
愛テロ「好きになってみようと思った。」を読んでいただきありがとうございました!!
なんかいろいろ突っ込みたいこともありますが、弘樹さん出てきちゃうし。
公式の愛エゴ設定は無視してますので、名前だけ使ってます。
第二部の方の話をやりたくて第一部を書いちゃいました。
なんとか3話に収まりました。
まぁ短編の「純愛テロリスト」の続きと思ってくだされば嬉しいです。
第二部も続けて読んでいただければ嬉しいです。




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女性
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マンガ・映画鑑賞
自己紹介:
「廻」と書いて「めぐる」と読みます。
801系に手を手を出し始めたのは、2年くらい前です。
純情ロンマンチカの純テロ溺愛中ww
でもやっぱり、男女カップルもの大好きですww
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