千思万考 「愛し君へ」⑧ 忍者ブログ
ここは廻の個人ホームページ(ブログ)です。 取り扱っている作品は、鬼畜眼鏡(主に御克)・銀魂(主に沖神)・鋼錬(主にロイアイ)・純情ロマンチカ(テロ)・ダーリンは芸能人です。 鬼畜眼鏡・テロ中心に活動しています。
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純情ロマンチカの純情テロリスト(宮城×忍)の小説です。

「愛し君へ」は忍ちんが記憶喪失になるお話です。
切なくなる予定。

それでは、OKな方のみ続き、もしくは下に下がってお読みください。 



 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

 
  













M大を飛び出してどれくらいが経っただろう。

ずっと歩き続けて今何時なのかもここが何処なのかもわからない。



ただ、わかるのは俺の諦めた恋情。

あの人には近づけない。

近づいたら自分が壊れてしまいそうで、

自分保持のためにこの芽生えた感情から逃げる。




歩き疲れ、道端に座り込むとポケットから携帯電話が落ちる。

ずっと電源を切っていたそれをつけると、何件もの着信があったことを示していた。

それは全部あの人からで。

電源を切っておいてよかったと思ってしまう。

もし、かかってきたら……


また電源を落とそうとボタンに手をかければ、急に携帯電話は鳴り響き始めた。


――宮城庸――


画面に映し出された名前に目を奪われる。

出てはいけないとすぐに電源を切ろうと焦ってたら、間違えて通話ボタンを押してしまった。

通じてしまったことに驚きすぐに切ろうとしたら、電話の向こうからあの人の声がした。


『忍?!今、どこにいる?』


声は必死で、焦っていた。
見つめることしかできない携帯電源を見ていたが、恐る恐る耳に近づけると、必死に俺の名前を呼んでいた。


『忍、忍?今どこにいる?』


俺の名前を呼んでいる。


『忍!』


必死に、


『お願いだ忍、答えてくれ…』


俺の、名前を……


「俺…」


『忍!!』


「俺…俺、……ごめんなさい…」


迷惑をかけて、ごめんなさい


『なに、言ってるんだ?いいから、今どこにいる?』


「……ごめんなさい」


好きになって、ごめんなさい


『忍、そこにいろ!!今すぐ行くから。動くんじゃねぇぞ!!』




電話が切れても、耳から電話を離すことができない。

もう無機質な機械音しか聞こえないのに、俺の耳にはまだあの人の声が谺していて。


――忍――


あの人に名前を呼ばれて、

押さえられない気持ちが、さらに押さえられなくなって




早くここから離れなくては。

あの人が来てしまう。

でも、どこへ行けばいいんだろう。

ここが何処だかさえ分からないのに










何回も電話してやっと忍に繋がった。

呼び掛けても何も返事がかえってこなくて。

やっと、忍の声が聞けたと思ったら様子がおかしかった。


今あいつは何を考えているんだろう。

何か、俺の心に不安がよぎる。

早く、あいつの元へ行かなくては。



「ハァ…ハァ……どこに行ったんだ、あいつは」


どこにいるかも分からないのに忍を町中を駆けて探す。

電話の向こうから聞こえた車の走る音。

それだけが忍が外にいることを教えてくれた。


もうかなり走った。

自分のいる場所は初めてくる場所で何処かさえわからない。

こんなとこに忍はいるのかさえわからない。

少し進むと、見覚えのある後ろ姿が見える。

力なく歩くその姿は、紛れもなく忍で今にも倒れそうなくらいにヨロヨロ歩いていた。


あいつ、動くなって言ったの!!


「忍っ!!」


俺が叫ぶと、忍は気付き逃げるように走り出した。


「忍待て!逃げるな!!」


呼んでも止まろうとしない忍。



今度は俺が追いかける番だ


今度は逃がさない、


絶対に離さない


全速力で走るとやっと忍の腕を捕らえた


「はっ…なせ!!」


尚も逃げようと抵抗する忍。


「忍落ち着け!!」


自分に向かい合わせ強い力で肩を掴む。


「落ち着け、忍。どうしたんだ?」


振り向かせても顔は見せて貰えず俯いたまま。


「忍?」


黙ったままの忍に呼び掛けるとビクッと体を震わせた。


「…はなしてよ。」


「それはダメだ。」


「なっ、んで!!」


ぱっと顔をあげる忍のそれは悲しそうな苦しそうな顔をしていた。


「離したら、お前また逃げるだろ。」


図星だったようで、また俯いてしまった。


「俺は邪魔なんだよ…」


ポツポツと忍が話始めた。


「記憶を失った俺を何であんたが面倒みてくれたかなんて知らない。だけど、俺も俺の気持ちも邪魔だって気付いたんだ……」

「…………」



俺はただ聞くしかできない。
忍が今想っていることを全て教えてくれるなら、その全てを聞こうと思う。



「あんたを…あんたのことを好きだって気付いたとき、俺嬉しかった。だけどそんなのは俺だけだって気付いて、もう胸が苦しくなって、……逃げたいと思った。」



話終えると、涙が堪えられないのか体を震わせて泣き始めた。

忍をこんなにも不安にさせていたのか。

自分だけが諦めれば、今の忍なら苦しまないと思っていたのに。

あぁ、俺は愚かだった。


「忍、不安にさせてすまん。俺は逃げていた。忍に拒絶されたくないから、離れていってほしくなかったから…」


忍の顔を上に向かせ、目を見て言う。



「忍好きだ。お前は俺の大切な恋人だ。」



俺の言葉を聞き、体の震えは止まったが今度は男らしく泣き始めた。


「う"……う"ぉ…俺……俺も……す…好っ」





キキーーーッ!!



忍を見ていたら気が付かなかった、遠くから車が突っ込んでこようとしてることを。

それがすでに距離がないことに。

音の鳴るほうを見ると、俺たちはライトに包まれていて。

咄嗟に、本能的に忍を守らなくてはと思った。

今は、あの時のように守ってやることもできずに、ただ見つめていることしか出来なかった俺じゃない。

忍だけは守らなくては。

もう車との距離がなかったために、忍をここから突き飛ばすことしかできなかった。

ライトの光から抜け出た忍は、地面に転がった。

俺はライトに包まれたまま動くことができずに、ただたっていた。

このまま車にぶつかってしまうのだろうか?


まぁ、忍を守れたからいいや。



『宮城っ!!』


忍が叫んでる。

前のように俺を呼んでいる。

これは夢なのかな、それもとも走馬灯ってやつかな。


俺はそのまま気を失った。








「………ぎ……」


声がする。何ていってるんだ?


「…うっ、う……ゃぎ……」


段々意識が浮上してくる


「うっ…み、…ゃぎ……ひっく…」


これは忍の声?
忍、泣いてるのか?


「…みやぎ……」


近くにいるのか?
忍は助かったんだな。


忍、どこにいる?
触りたい。


「しの、ぶ…」


「宮城っ!!」


腕を動かすと、伸ばすよりも早く忍が握ってくれて温もりが感じられた。


「忍、無事か?」


あ〜あ、そんなに泣いちゃって。


「バカ宮城っ!自分の心配をしろっ!!」


そんな怒ってちゃ、可愛い顔が台無しだ。


「宮城、無事でよかった。」


忍が安心したように笑った。



忍、やっぱお前は笑ってた方がいいよ。









翌日。

俺は、退院した。

恥ずかしながら、事故にはあっていなかった。
ギリギリの所で、車が避けて俺はぶつからずにすんだらしい。

そう、俺は事故にあうまえに気絶した。

あ"〜本当に恥ずかしい!!

気絶ってなんだよっ!!

あの場で!!


まぁ、忍ちんを守れたのはいいんだけどさ。




ガチャン。
玄関の方でドアの閉まる音がした。

バタバタと音が近づいてきて、扉が開き、


「宮城、来たぞ。」



昨日の事故(ではなかったが)がきっかけで忍の記憶が戻ったらしい。

俺が事故にあう瞬間を見たショックで記憶が戻っただろうと医者は言っていたが。

気絶する前に聞こえた忍の声はやっぱ本物だったのだろうか。

でも、なにはともあれ忍が無事で戻ってきてよかった。


「忍、こっちにこい。」


突っ立ってる忍に声をかけると、いつもより素直に俺の隣にちょこんと座り、頭を傾けてきた。

そんなコイツがとても可愛くて愛しい。

もう絶対に失いたくないと思った。



この温もりを


気持ちを


愛しいお前を。




愛し君へ。


もう絶対に離さない。








END




おまけ




***********************
「愛しい君へ」⑧を読んでいただきありがとうざいました!!
例によって、あとがきは「補足説明という名のいいわけ」にてさせていただきます。






ご意見ご感想などあったらうれしいです。

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感動しました
こんばんわ
小説読んでたら泣いていました
大切な人を失うのは怖いですよね
文章のつくりかたがすごくすきです
これからがんばってください!
そして、ありがとうございました。
しろ 2009/07/03(Fri)17:19:30 編集
しろサマへ。
こんにちゎー!!
そしてそして、コメントありがとうございます><
「愛し君へ」は初テロ長編だったので、ドキドキしながら書いてました!!
宮城は人を失う怖さを知っていて、忍にもそれを知ってほしくて、それで宮城に絶対に忍を離してほしくなかったので*><*
ぶぶぶ、文章の作り方が好きですと?!
なんというほめ言葉T^T
長編では語り口調が多いのですが^^
でもでも、読んでくださっているしろサマのためにもこれからもがんばります!!

でゎでゎ、ありがとうございました!!
2009/07/06(Mon)16:36:56 編集
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自己紹介:
「廻」と書いて「めぐる」と読みます。
801系に手を手を出し始めたのは、2年くらい前です。
純情ロンマンチカの純テロ溺愛中ww
でもやっぱり、男女カップルもの大好きですww
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