ここは廻の個人ホームページ(ブログ)です。
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鬼畜眼鏡・テロ中心に活動しています。
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「青い鳥」
拍手お礼の「幸せの青い鳥」の続きです。
御堂さんの暗い話になります。
小説に軽く話を近づけつつ、一気に遠ざかります。
今回で完結で。
おつきあいありがとうございました。
では、続き又は下に下がってお読みください。
心の穴に種が植えられた
花が咲いた
その花から、種がぼくの足もとに落ちた
木が育った
木には青い鳥が飛んできた
「青い鳥」~the bluebird of happiness~
後悔先に立たずとはこういうことをいうのか。
自分の気持ちに気が付いてからでは遅かった。
今からでは彼を『幸せ』にできない。
克哉を拘束していた枷を取ると、克哉から少し離れたところのベッドに背を向けて座った。
御堂はうなだれながら一言、苦しそうに言った。
「佐伯くん、すまなかった。」
克哉は脱力感に襲われた。自分の気持ちを言葉にしたのに、気付いてくれたはずなのに、どうして今更手放すのか。
しかも、他人のように『佐伯』と呼んだ。
あなたがいつからか行為の最中に『克哉』と呼んでくれたから、オレは気付けたのに。
無意識に、自然に名前を呼べるからオレを求めてくれているとわかったのに。
「逃げてくれ、私から。」
無言のまま克哉が動かないと、さらに御堂は言った。
暫く沈黙が続き、先に行動をおこしたのは克哉だった。
ベッドを降り、昨日から開けっ放しだったドアに向かう。
そしてパタリと軽くドアが閉まる。
御堂はその音を聞き、胸が詰まりそうな気持ちだった。
自分から手放したのに、克哉への自分の想いに気が付いてしまった。
彼を愛していた。
「……克哉ッ」
もう部屋にいない克哉の名前を苦し気に呼ぶ。
だけど、その瞬間背中に温かさを感じた。
そして、それは全身を包み込んだ。
何が起きたのかわからず、御堂は動けなかった。
「もぅ、逃げることなんてできません。」
―オレはあなたを愛してしまったから…―
切なげに、けどはっきりと言う。
穴が閉じていく。
心の中が満たされていく。
心が温かくなっていく。
あぁ、これが幸せというものなのだろうか。
御堂は胸の中で、その温かさを十分に噛み締める。
「御堂さん……」
―幸せですか?―
克哉はまた御堂に問う。
今ならわかる。
これが幸せなんだと、欲しかった愛情なんだと。
今ならはっきり言える。
「あぁ、幸せだ。克哉……愛している。」
ぼくの心はいつも花で満たされ
その花の種が木や花を咲かせる
そして青い鳥が飛んでくる
幸せの青い鳥は幸せを運んできてくれる
〜Fin〜
「補足説明という名の言い訳」へ
******************************
「青い鳥」⑤いかがでしたでしょうか?
やっと完結。
言い訳はまた、補足説明で。
ではお付き合いありがとうございました。
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(拍手設置が上手くできなくてこんなになりました。。。笑)
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