千思万考 「愛し君へ」② 忍者ブログ
ここは廻の個人ホームページ(ブログ)です。 取り扱っている作品は、鬼畜眼鏡(主に御克)・銀魂(主に沖神)・鋼錬(主にロイアイ)・純情ロマンチカ(テロ)・ダーリンは芸能人です。 鬼畜眼鏡・テロ中心に活動しています。
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純情ロマンチカの純情テロリスト(宮城×忍)の小説です。

「愛し君へ」は忍ちんが記憶喪失になるお話です。
切なくなる予定。

それでは、OKな方のみ続き、もしくは下に下がってお読みください。 

























忍が目を覚まさなくなってから何日がたっただろう。
1日が、一週間にも1ヶ月にも感じられる。
目の前にいる忍はただ眠っているように見え、今にも起きてきそうだ。
だけど、忍の目や口は開かない、俺に特攻をかけてくるような生意気な口もきかない。
目の前に忍はいるのに、まるで知らない人のようで遠くに行ってしまったみたいだ。


今日も、大学の講義を終えては忍のいる病院に来ている。
研究室にいては忍のことばかりを考えてしまって仕事が手につかない。
上條に迷惑をかけるわけにはいかないから、病院に仕事を持ち込む。
一時でも早く長く忍を見ていたいから今までにないくらいのペースで仕事を片付いていく。
そして、面会時間終了の時には忍の手を握り、名前を呼び掛け“また明日”と言って帰る。
今日もそう、呼び掛けても返事を返さない忍に優しく甘く、切なく呼び掛ける。






(ここは…何処だろう…)

何もない暗闇に一人俺は佇む。
何処を見ても、歩いても永遠と暗闇が続き、一人であるということが強調され寂しさが込み上げてくる。

けれど、手が温かい。
ここは暗くて寒いのに、左手だけが温かい。
暗くて一人では寂しいのに、手の温もりが懐かしくて安心する。
だけど、安心する温もりが急になくなり、一人暗い闇に取り残されそうになる。
(まって…消えないで……まって)







「忍、また明日来るからな。」

ピクッ
その時、忍の指が動いた気がした。

「まって……」

ずっと眠っていた忍から、愛しい恋人から声がした。
俺は直ぐに忍の側に駆け寄り、呼び掛ける。

「忍!!忍、大丈夫か?!」

呼び掛けると声に反応したのか、ゆっくりと瞼が上がっていく。
そして、もう一度呼び掛けると忍からも声が返ってきた。

「おっさん…なんでここにいんの?」

何日かぶりに目覚めた忍を見て、声をきいて、気持ちが押さえられなくて忍を抱き締めた。

「よかった…忍、目が覚めて…」

「やめっ……」

抱き締めると反発するように忍が俺を突き放した。

「やめろ!!おっさん、誰だよ!!」

忍の口から発せられたのは俺への嫌悪と、混乱させる言葉だった。








「庸、少しは落ち着いた?」

「俺は、落ち着いてる。」

忍に言われた言葉で、少しだけ同様した俺は医者に苛つきをぶつけた。
だけど、今はもう落ち着いている。
忍にあんなことを言われては、『あんた誰』などと言われては心だって放心する。


「忍は一時的な記憶喪失になっているみたい。私達家族のことは覚えているみたいだけど……」

医者が言うには、忍の記憶はこの何年かのことを覚えていないらしい。
しかも俺と理沙子が婚約する少し前からの記憶らしく俺のことは覚えていない。
その話を聞いて、更に俺の心は沈んでいく。

「庸、あなた忍のこと好きでしょ。」

急に言われた理沙子の言葉に少し動揺しながら答える。

「は、…なに言ってるんだよ。か、家族としてな…」

「嘘。家族としてではないはずよ。」

理沙子、今は黙っていてくれ。
忍との関係を今、詮索されたくない。

「勘違いするな。」

「私をみくびらないで。これでも忍の姉よ。」

「忍があなたに必要以上になついてるのは知ってる。それに庸だって忍といて変わったもの。」

理沙子の話は聞きたくなくて席から立とうとすると後ろから腕を捕まれてしまった。

「あなた…忍と付き合ってるんじゃないの?」

「うるさい!黙れ理沙子!!」

理沙子に捕まれていた腕を思い切り振り上げ、離させる。
だけど、更に腕を捕まれて理沙子に向き合う形になってしまった。

「いい加減にして、庸!!忘れられて辛いのはあなただけじゃないのよ。忍だって、好きなあなたを忘れて辛いのよ・・・」

「理沙子…」

「正直、私忍が羨ましいわ。あなたにそんなに想われて。姉弟なのに私はあなたの心まで手に入れられなかった。好きになってもらおうと頑張ったけど、忍みたく自分から想いを伝えられなかった。」

「あなたはもう『先生』以外を好きになれるとは思わなかった。だから忍を大事にして、庸にとって忍は必要だから。」

「理沙子…」

「庸、忍をよろしくね。だけど、弟を哀しませたら許さないから。」

「理沙子、ありがとう。」

忍に忘れられて、恋人という忍を繋ぎ止めておくものもなくなって側にいられないと思った。
だけど、理沙子に言われて少し心が楽になった気がした。



「愛し君へ」③へ


****************************
「愛し君へ」②を読んでいただきありがとうございました!!
理沙子さんキャラがあまりつかめていませんが、なんとか書けました!
この記憶喪失元ネタは私が昔にこどちゃで小説書いたものを使いまわししています。笑
いつかできたら未完のものですがUPします。


次から記憶を失った忍ちんと宮城がどう絡むのかやっと書けます!!
楽しみにしていただけたら嬉しいです。




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マンガ・映画鑑賞
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「廻」と書いて「めぐる」と読みます。
801系に手を手を出し始めたのは、2年くらい前です。
純情ロンマンチカの純テロ溺愛中ww
でもやっぱり、男女カップルもの大好きですww
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