千思万考 「愛し君へ」⑥ 忍者ブログ
ここは廻の個人ホームページ(ブログ)です。 取り扱っている作品は、鬼畜眼鏡(主に御克)・銀魂(主に沖神)・鋼錬(主にロイアイ)・純情ロマンチカ(テロ)・ダーリンは芸能人です。 鬼畜眼鏡・テロ中心に活動しています。
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純情ロマンチカの純情テロリスト(宮城×忍)の小説です。

「愛し君へ」は忍ちんが記憶喪失になるお話です。
切なくなる予定。

それでは、OKな方のみ続き、もしくは下に下がってお読みください。 













 
 




















あれから毎日、宮城さんに大学の送り迎えをしてもらっている。
別に毎日でなくても、もう退院してから日も経つし遠慮しようとしたら


『俺が安心したいだけだ』


なんて優しく笑いながら言われたら、嬉しくて断れるわけがない。

記憶を失う前の俺がどうこうではなく、今の俺自身があの人に惹かれていることは確かで、少しでも一緒にいられるのは嬉しい。


今日は仕事があるし、俺を構うことに無理はしてほしくない。あの人は仕事が好きな人だろうから。






退院して大学に行けるようになって、初めて一人で帰宅する。
帰宅するまでの道にはいろんな商店が並んでるし、俺が留学前に利用していた本屋さんもある。

街並みを見渡していると、一際目立つのが人の出入りが激しくて定員らしき人が大声で今日の商品の宣伝をしている、マーケット。



そこをふと見て、立ち止まるとあることを思い出す。



部屋にあった日記のことを。



事故にあう前につけていたものらしくて、自分のものだけど知らない人のもののようで、読む気がひけたが記憶を思い出すきっかけになるのではないかと読んでみた。

日記を開けば見馴れた自分の字が埋め尽くされていて、その日にあったこと思ったことが書き込まれていた。
日記を読めば、大半が、いやほとんどが宮城さんのことが書いてあって、宮城さんが喜んでくれた、宮城さんとケンカした、などいろいろ書かれていた。

そして、必ず毎日のように書かれているのは料理のことで、試した炒め油や調味料の種類など、キャベツ炒めを毎日のように作っていたことがわかった。

キャベツ炒めは宮城さんのために作っていて、頑張って美味しく作ろうとしてる自分の努力が垣間見れる。

そんな、あの人で埋め尽くされた日記を見て俺は本当にあの人が好きだったんだってわかって、同時になんで忘れてしまったんだろうと自分に腹がたつ。




そう考えてごとをして立ち止まっていたけど、いつの間にか足は動いていてマーケットに入っていた。

マーケットの中に入ると、無意識に動く足はキャベツ売り場に来ていて、キャベツを5・6玉カゴに入れていた。
自分でもなんでこんなに入れてるのかわからないけど、これが普通なような気がして買っていった。

自分の部屋につき、冷静になるとなんでキャベツばかり買ってしまったんだと思った。


でもキャベツを見るとあの人を思い出す。


俺は思い立ったようにキッチンに立つ。


今日は仕事をして帰りが遅くなるあの人にお弁当を作ろうと。


だけどキッチンに立ち唖然とする。
自分の部屋のキッチンには炒め油や調味料がなければ、キャベツを炒める時に使うフライパンすらない。

自分はいったいどうやって料理をしていたのだろう?






今立っているのは宮城さんの部屋の前。

右手に握るのは鍵で、いつでも部屋に来ていいと言われて渡されたもの。

なんとなく今まで勝手に部屋に入ることは出来なかった。

部屋に入り、キッチンに立ち気が付く。
様々な種類の油に調味料。

俺の日記にでてきた調味料が並んでいて以前はここで料理していたことがわかる。
いざ料理をしようとしたけど料理なんてしたことがないし、わからない。

まな板に乗ったキャベツを見て包丁をもつと、なんとなく手が動く。
適当にぶつ切りにされたキャベツは口から勝手にこぼれる呪文とともに炒められていく。


出来上がりを見ればお世辞にも美味しそうに見えなく、こんなものあの人に食べさせられないとゴミ箱に捨てた。

時間をかけなんとか見れるキャベツ炒めを作れた。
それを弁当箱に詰めて、袋に入れる。

出来あがった満足感とあの人が喜んでくれるかな?という気持ちでいっぱいだった。

すぐにあの人の元へ持っていきたい。
驚いて、喜んで笑ってくれる姿が見たい。

気持ちが押さえられなくて、あの人がいる大学まで駆けていた。









あの人が喜んでくれる、笑ってくれるそんなことばっかり考えていた。



だけど、それは自分の思い違い、自分勝手な想像に過ぎないとあの光景を見るまで思いもしなかった。




まだ大学に残っている学生に研究室を聞いて行けば、部屋から大きな音がなった。
気になってノックも忘れて覗けば、宮城さんと知らない男がキスをしていた。

それを見て、俺の視界は一気に暗くなった気がした。
そして弁当を落としたことなんて気付かず、その場から走り出していた。







今ここがどこかなんてわからない。


いっそのこと、あの人のいない所に行ってしまいたい。


消えてしまいたい。


気付いてしまった気持ちは消せない。


あの人のことが『好き』という、この気持ちは本物だから。




でも叶わない気持ちなら



近くにいても苦しいのなら



逃げたい。




あの人のいない所へ。





「愛し君へ」⑦へ


**********************************
「愛し君へ」⑦をl読んでいただきありがとうございました!!
もう6話目です!!
そろそろ終わります!
忍ちんて日記書いてるイメージないですよね(笑
その日の思い出は、全部心に詰め込んでいそうな、そんなイメージ。笑




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マンガ・映画鑑賞
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「廻」と書いて「めぐる」と読みます。
801系に手を手を出し始めたのは、2年くらい前です。
純情ロンマンチカの純テロ溺愛中ww
でもやっぱり、男女カップルもの大好きですww
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