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L.Rainの美龍様にリクさせて頂き書いていただいた小説です
純情テロリスト・エゴイストで「料理は心」
掲載していいとのお許しが出たので、皆様に見せびら・・・是非読んでいただきたく載せさせて頂きましたww
もう忍ちん素敵ですww
宮城さん素敵ですww
お持ち帰りは不可なのでここか美龍様の御所で読んでください。
素敵な小説には、続きもしくは下に下がってお読みくださいww
意地になっていたのかな?
なかなか美味いと言わない宮城に。
絶対言わせてやる!
そんな思いでいっぱいだった。
『料理は心!』
「…ちょっと茹ですぎちゃいましたね。」
「………。」
鍋から取り出した、萎びたキャベツに腹が立つ。
「せっかくなので、やり直しますか?」
「…うん。」
そんな俺の様子を知ってか知らずか、終始丁寧に優しく教えてくれる草間野分。
失敗した料理が皿の上にどんどん盛り付けられていく…その様子を不満そうに眺める上條弘樹。
今日もキャベツのみの夕食かと、心の中で嘆いているのだろうか。
「時間がきたらなるべく早くざるにあげてくださいね?」
「わかった。」
日曜日。
今日で四度目だから、もう一ヶ月だ。
草間野分の料理教室。
レシピは和風ロールキャベツ。
いまだに成功したことがない。
「よかった、今度はいい感じです。じゃあ硬い軸の部分をそぎ落としていきましょう。」
「わかった。」
宮城と付き合い始めてたくさんの時間が流れた。
毎晩のように作るキャベツ炒め。
いまだに上達したという実感はない。
だから当然、あいつの口からも『美味しい』という言葉を聞けずじまいなんだ。
「忍くん、包丁使い上手ですよね?見ていて少し怖いですけど…。」
「毎日キャベツ切り刻んでるから。」
「毎日料理してあげてるんですか?」
「家で食べるときはいちお。」
「宮城教授、きっと毎日夕食が楽しみでしょうね。」
だから、宮城は俺が料理しても。
嬉しく思うどころか、重たく。
むしろ迷惑だと思っているのではないかと。
そう思うようになった。
「不味いもん食わされて迷惑だと思ってるんじゃねーの?」
「え?」
「絶対そうだ、宮城嬉しそうな顔したことねーし。」
決してお世辞の、偽りの言葉が欲しいわけじゃないけど。
いつからだろう。
あいつに美味いと、そう言わせることにのみ神経を尖らせるようになった。
見返してやる、美味いと言わせてやる!
そんな考えで頭がいっぱいになっていたんだ…。
「どうですか?」
「美味い…。」
それから試行錯誤して、やっと納得のいくものを完成させたのは。
夜も遅く、外はすっかり冷え込んでいた。
「よかった、じゃあ鍋ごと持って帰れるようにしますから。少し待っててくださいね?」
「ありがと…。」
草間野分が準備をしてくれている間に、俺はリビングへと脚を運び寒くないようにと上着を着込む。
ふとテーブルの上に目を向ければ俺の失敗した料理が所狭しと並べられていて。
きっとこれは二人の夕食になるのだろう。
よくみれば、それぞれに手が加えられ失敗したキャベツは新たな料理へと姿を変えていた。
俺が気付かないうちに、草間野分が手を加えていたのだろうか?
彼の器用さが本当に羨ましい。
「あの、さ…。」
「なに?」
今日一日、というか毎回のように。
キッチンと草間野分を独占しても、文句も不満も言わず見守り続けてくれた上條弘樹が声をかけてきた。
聞くところによると、こいつは大学で『鬼の上條』と言われているらしいけど。
恐る恐るといったように話しかけてくる姿からは想像できない。
いつの間にか俺はこいつに苦手意識を持たれているのだろうか?
宮城のことで突っかかってたからわからなくもないけど…。
「宮城教授のことだけど…。」
「宮城?なんだよ。」
「高槻くん、宮城教授に弁当作ったりしてるだろ?たまに。」
「してるけど、だからなに?」
意識して口調をきつくしているわけじゃない。
なぜだろう、やっぱり宮城に近い存在だからかな。
なにも恨みはないけど、自然と威嚇してしまう自分がいる。
宮城の名前が彼の口から出ればなおさらだ。
「たまたま、弁当を食べるとこを見たんだが…宮城教授嬉しそうだった。」
「え…?」
「だから君の作る夕食にも迷惑だなんて、思ったりしてないと思う。」
「………。」
「きっとすごく喜んでるんじゃないのか?」
一緒に昼食を食べるほどの仲なのかと。
思わず対抗心が芽生えそうだったけど、続けて呟かれた言葉に思わず言葉を飲み込んでしまう。
嬉しそう…その単語はなによりも意外だったんだ。
「そんなわけねーだろ、あいつそんな表情一度も見せたことなんて…。」
「じゃあ照れくさいのかな?褒めるのが苦手とか…きっとそんな感じだと思います。」
草間野分が持ち帰りやすいようにしてくれた鍋を片手に、リビングへと姿を見せた。
俺たちの会話に参戦しながら、笑顔と共に鍋を差し出され落とさないよう慎重に受け取る。
でも頭の中は、この二人の呟いた言葉でいっぱいだ。
喜んでる宮城など…俺の頭の中に存在しなかったから。
「ヒロさんも俺が夕食作ったって美味しいとか言ってくれませんよ?どちらかといえば笑顔より無表情というか…淡々と食べてるって感じですし。」
「俺は関係ないだろうが!」
どちらかと言えば、迷惑がっている姿のほうが瞬時に思い浮かぶ。
毎晩のように同じメニューの美味しくもない料理を。
いやいやと言うか、仕方なく食べている姿のほうが。
「でも料理は味と言うより…気持ちだと思うんです。」
「気持ち?」
「一生懸命作って、仮にそれが思うような味にならなくても。気持ちがこもっていればそれだけで嬉しくて、幸せな気持ちになりますから。」
「………。」
いつしか俺は、見返したいと。
美味しいと言わせてやる!と。
そんな挑戦的な考えを抱きながら、夕食を作るようになった。
「現に俺も、ヒロさんが俺のために作ってくれたらレトルトだって何倍も美味しく思えます!」
「だから…俺は関係ないだろ!」
最初のうちは、宮城のために何かできる。
それだけで嬉しく、一生懸命になれた。
どんな表情でも食べてもらえるだけで嬉しくて。
もっと上達したいと思うのも、宮城の嬉しそうな表情を見れればいいと。
そう思ったからだ。
気持ちはいつも、あふれ出そうなくらい込めていた。
「作る以上美味しいと言ってもらいたい気持ちはわかります。でも、それが全てじゃないと思うんです。」
だけど、いまはどうだろう?
作ってる最中、苛立ちさえ覚えるほど。
一向に上達しない俺にも、美味しいと言ってくれない宮城にも。
焦燥を覚えた。
「宮城教授、一生懸命な忍くんのことちゃんと見ていると思いますよ?」
宮城に喜んでもらいたい。
俺の胸にはその思いだけが、存在していたはずなのに…。
「お前…ここ最近、ずっとこんな調子だよな。」
「宮城…。」
「いったい何してるんだ?」
すっかり冷えてしまった鍋を抱えて家路につけば、待ち構えていたかのように宮城が現われて。
顔は不機嫌というか、怒っているような…そんな表情。
何も言わず休日になれば朝早くから夜遅くまで上條弘樹の家に入り浸っていたから。
宮城には何も告げていない。
いきなり上達して見返したかった、全て秘密のまま行動していたんだ。
「料理、習ってた。」
「料理?誰に?」
「草間野分。」
「お前…またあの二人に迷惑かけたのか。」
ため息混じりに呟く宮城の姿は。
また面倒なことを引き起こしたのかと、どこか呆れているようにも見えて。
「迷惑なんてかけてねーよ。」
「かけてるだろ!休みのたびに押しかけて…迷惑以外のなにものでもない。」
「俺はただ…。」
思い切り言い切られれば、いたたまれない気持ちになる。
「大体、俺が迷惑なんだよ。」
草間野分は言ったんだ。
『宮城教授、一生懸命な忍くんのことちゃんと見ていると思いますよ?』
だけど宮城は俺のことなんて見ていなかったと。
奈落の底へと叩きつけられた気分。
俺の気持ち全てが迷惑だと、言われているようで。
「なんだよそれ…。」
「いつも傍に居るくせに、いきなり現われなくなったら心配するだろ。」
思わず泣いてしまいたい衝動に駆られたのに。
意外な言葉を宮城が呟くから、はじけたように顔を上げる。
「不安になるだろうが!」
「宮城…。」
口調は怒っていて、ぽんっと一度頭を軽く叩かれたけど。
重なった視線、合わさる瞳。
表情はそこか不安げで、ほっとしたような一面さえ伺わせるから。
「料理、習う必要なんて無いぞ。」
草間野分の言葉に嘘はなかったのだと思う。
俺の気持ちも努力さえ、宮城はきちんとわかってくれているのだと。
「一生懸命なお前の姿、好きだから。」
何も語らず、行動にも表情にも表さない。
時にそんな姿は不安で腹立たしくて、俺を不安にさせるけど。
俺が知らなかっただけで、宮城はいつも俺を見守ってくれているのだと。
わかればなによりも心強く、幸せでいっぱいだ。
俺が宮城を愛しているように。
「俺のために、頑張っている姿が嬉しいんだ。」
宮城も俺を愛していた。
END
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(*>皿<*)ウキャーww
とても素敵な素敵な小説ですねwww
野分の人の良さ、ヒロさんの気遣い!!
エゴと忍ちんが絡んでる話好きなんです!!
忍ちんがよりいっそう可愛くて(*>艸<*)
それに宮城さんの言葉聞きました??
「俺のために、頑張っている姿が嬉しいんだ。」ですって!!
(ノ>∀<)ノキャーって感じで、本気で「宮城ーーーー!!!」って叫んで悶えました(笑
こんな素晴らしい小説を書いてくださった美龍様に感謝です!!
もう一生もんの宝物です(*>v<*)>
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