「手を繋いで」

純情テロリスト　　「手を繋いで」






続きもしくは下に下がってお読みください。

ずっとあんたと繋がっていたい


手を伸ばせば届くところにいて


呼べば振り向いてくれて


笑顔をくれて




『手を繋いで』




今日は久々の宮城とのお出掛け。

デートって言いたいけど、俺が勝手に宮城の用事に付いてきただけだし。


宮城もそんな俺を邪魔にすることもなく、隣で歩かせてくれている。

たまに疲れないか？、とか聞かれるけど宮城の隣にいられることが嬉しくて疲れなんか感じない。


ずっと歩きで、古書屋巡りをしていて気になった本があったら宮城はそこで立ち読み買うか何十分も悩む。

俺は邪魔にならないように、遠くから宮城を見てるかたまに気になった本を手にとり読んでいる。

そんな何気無い時間が気持ちくて今日という時間が長く続けばいいのにとさえ感じてしまう。


「忍悪かったな、付き合わせて。」

「俺が勝手に付いてきただけだし。」


時間も夕刻を指し、家路にたつ。

宮城も満足の本が買えたのか機嫌が良さそう。
たくさん古書屋を回ったけど、買ったのは数札。

宮城の手を見れば本が入った袋を握っていて、俺も宮城と手を繋ぎたいなって思って袋にまでヤキモチをやいてしまう。


袋にヤキモチなんて馬鹿みたいだけど、俺はそれほど宮城に必死ってこと。


偶然にも俺のいる側の宮城の手はあいていて、繋ぎたいと思ってしまう。


世間体を気にする宮城にとってもちろんそんなことはできないけど



いつか、手を繋いで一緒に家に帰りたい。



今は夕刻で背が長く伸びた影に手を合わせることしかできないけど

こんな俺達の姿が見れるといいな。



「あ〜、寒くなってきたな。」

「うん。」

「ほら、忍。」

「え？」


言葉と共に差し出されたのは宮城の手で、俺は一瞬何のことかと悩んでしまう。


「手、繋げ。寒いだろ？」

「えー！？で、でも、人が見てたらどうすんの？！」

「人気もないし、大丈夫だろ。ま、嫌ならいいが。」


宮城の手が引っ込みそうになって俺は慌ててその手を掴んだ。


「つ、繋ぐっ！！」


ハハッと宮城がいたずらに笑ったかもしれないけど、今は嬉しすぎて気にしてられない。

繋ぎたかった手が、温もりが今ある。

俺達の先をいく影も同じように手を繋いでいて、さっきのように手の影を合わせたときとは違い何故か幸せそうに見える。

俺達もそう見えるかな？

この影のように、繋いだ手のように

ずっと俺達も繋がっていられるといいな。



ねぇ宮城、手を繋いで
これから先も一緒にいられるように




ＥＮＤ

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「手を繋いで」を読んでいただきありがとうございました！！
アニメでも漫画でも手を繋いでいる２人を見ててｷｭﾝｖとしてしまい
そんな妄想からできました(*´ｖ｀*)



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