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純情テロリスト 「写真」
忍ちんに写真を撮ろうと言って、断られた宮城。
その理由とは・・・
続きもしくは下に下がってお読みください。
カタッ
それはもう癖のようになっていて
意識して開いているわけではなかった
『写真』
開かれた引き出しには、いつも数冊のノートや紙が入っているだけ。
特に用のあるものが入っているわけではない。
今は、だが。
前は、この引き出しには先生との写真が入っていた。
無意識のうちに手にとり眺めることが多くて、いなくなってしまった先生と俺を繋ぐ唯一の物だと思ってた。
だけど、忍と出会い俺にまだ先生以外を愛せるとわかって、忍を愛し始めた頃に写真は目の届かないところへ仕舞われた。
俺は処分しても構わないといったが、それでは忍がいやだったらしく俺の知らないところへ隠された。
――あんな大事なもん捨てるなっ!!――
って大声で怒鳴られたっけ。
俺のことなのに、自分が傷ついたように泣きじゃくるあいつが可愛くてしかたがなかった。
今、引き出しを開けたのだって、別に先生を思い出したからではない
本当にそれは癖のようになっていただけ。
大切なものを仕舞う癖がついてただけかもしれない。
無くさないように、いつでも手に取れるように。
「なぁ、忍写真を撮らないか?」
「…なんだよ急に?」
また引き出しを開いてしまい、そして何も考えず口にだしていた。
「いや、お前との写真なんて持ってなかったなと思って。」
「……………」
「…忍?」
「嫌だっ!!絶対撮らないっ」
急に忍は怒鳴り始めた。
「あ、や、そんなに嫌がんでも……あ、写真苦手か?」
「違う!あんたに捨てられたくないからっ」
ただ写真を撮ろうと言っただけなのに、忍はボロボロと泣き始めた。
「あんた前に先生との写真捨てようとしただろ。あんなに大切にしてたのに簡単に捨てようとして!」
「いや、あれは忍だって俺があんな写真を持っているのは嫌だと思って…」
怒鳴り声に気圧されて、つい怯んでしまった。
「じゃぁ、俺との恋も終わったら写真を捨てるのかよっ?」
忍との恋の終り?
そんなことは一切考えてもいなかった。
というか写真だけで考えるのも間違いだが。
必死に泣き叫ぶこいつをみると、俺はまた不安にさせることを言ったのかもしれない。
「待て忍。俺はただ、この引き出しに大切なものを入れたくて、恋の終りとか関係ない!」
「たしかに先生との写真は捨てようとしたが、忍が隠しただろ。それに探して捨てようと思えばいつでも捨てられた。それをしなかったのは、忍が先生を想っていた俺でもいいと認めてくれたからじゃないのか?」
「…………」
「俺は、先生の事が好きだったことを忘れたりなかったことにしようなんて思ってない。それはお前のことだって同じだ、忍。」
今度は弱々しく泣き始めた。
「…みや…ぎ、本当に俺の…こと、忘れ…ない?」
俺はそれを壊さないように優しく包み込んだ。
「忘れるわけないだろ。」
壊れそうなそいつは、本当は丈夫だったみたいで力強く抱き締め返してきた、
――じゃぁ、撮る――
と小さな言葉とともに。
後日撮られた写真を引き出しにしまう。
けして笑顔とは言えない忍の表情だけど、俺達2人が写る写真が愛しくなる。
このもう一枚は胸ポケットに仕舞う。
写真を受けっとた時、忍に
『大切なもんなら、引き出しだけじゃなくて肌身離さず持ってろ!!』
と言われたからだ。
引き出しには忍との写真に、いつの間にか戻されていた先生との写真、
胸ポケットにも忍との写真。
大切なものを入れる場所が増えた。
大切なものが増えた。
きっとこれからも増えていくだろう。
隣にあいつがいる限り――
END
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「写真」を読んでいただきありがとうございました!!
癖のように引き出しを開けてしまう宮城に、写真を撮るのを嫌がる忍ちんを書きたかったんです!!笑
宮城が引き出しより、胸ポケットの方が見る確率高いと萌(>艸<)
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(拍手設置が上手くできなくてこんなになりました。。。笑)
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