「５年目の恋」 ③

純情テロリスト「５年目の恋」


忍と宮城の突然の別れ。
なにも告げず去っていった忍に宮城は・・・
４年後に、再び忍と出会う。


こんな話の予定。






続きもしくは下に下がってお読みください。

『運命』


それはかつて忍が、呪文のように言っていた言葉。

俺も信じていた。

けれど今はもう信じることができないかもしれない。




『５年目の恋』③




学部長の部屋を忍と２人で後にする。

先に部屋から出た忍は走って逃げようとした。

「あ、おいっ忍！！」

忍にいろいろ聞きたいことがあった。



婚約ってなんだ？


相手は？


でも、


それよりも前に……


どうして俺の前から消えた？



逃げる忍を、大学の裏門で捕まえた。

「忍っ」

「はな、せっ！！」

今度は離さない。
捕まえた腕も、離されないよう強く掴む。


「忍！！」

未だ逃げようとする忍に怒鳴るとビクッとして大人しくなった。

「忍…どうして…、俺の前からいなくなった……」


あぁ、ヤバい。


今まで忍と会えなかった日々を思いだし、今忍が目の前にいる。
久々に忍に会えたことが、虚ろだった４年を埋めてくれるようで。

気付かないうちに、涙が溢れていた。

「あ…宮城…」

忍の言葉で自分が泣いてるのに気が付いた。

「すまん……」

「み…やぎ？」



４年経っても未だに忍に依存している自分がいる。


忘れられなかった。


４年という時間よりも忍と過ごした時間の方が短いのに、あの時間に幸せを覚えてしまったから。



この腕を離せない。


離したくない。



忍は婚約することになってな…――――



不意に学部長の言葉が過る。


婚約、か。

忍は俺以外のやつと…


ここで、忍の腕を離してあげないとな。


――感情だけで暴走するな――


昔、忍に言った言葉。

今自分にかえってくるなんてな。

忍の将来を俺が阻むことはできない。


この手を離したら、もう終わってしまうのか？―――


「すまん……忍、困らせた。」


腕を…


「宮城…」


腕を離す直前に忍が、言った


「ごめん、宮城…」


忍、謝るなよ。


そんな、泣きそうな顔して



俺のこの恋情はこれから先も変わらないから



お前を想うことはしていてもいいだろうか？






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ザ・バッドエンド・・・
あ、ウソです(ノд｀)
続きます！！
次回は忍ちん編です。



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